筆の毛の部分を「穂首(ほくび)」といいます。胎毛筆はこの穂首を赤ちゃんの胎毛で作るわけです。 |
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まず、鍋で加熱します。
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その後、「火のし」にかけます。
これは、熱いプレートの上にもみがらの灰と胎毛を置き、おもしをのせて時間をおくことで、これによりくせのある胎毛でもまっすぐになります。 |
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さらに「灰もみ」を行います。
灰と胎毛を布で巻いて、手でころがすようによくもみます。
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1「火のし」、2「灰もみ」で灰を使うのは、灰には毛の油を抜く作用があり、穂首にまとめる前によく脱脂をする必要があるからです。
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脱脂した胎毛は、筆のかたちを作るため寸法にあわせて根元をハサミで切ります。
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そして「まぜる(ねる)」という工程に移ります。
それぞれ長さの違う胎毛を台の上にうすく伸ばしてかたちを整えながら何度も混ぜ合わせます。これを繰り返して、左右均等に整った穂首のかたちが出来上がってゆきます。
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この作業は、美しい胎毛筆を作るためには、重要な工程のひとつです。
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上毛をかける。
こうしてかたちが整った上に、別にしておいた上毛(わけ=化粧毛としての胎毛)を巻いて、筆の姿にしてゆきます。
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4「まぜる」、5「上毛をかける」工程で筆先の姿にまとめ、次に
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「焼き絞め」の工程へと進みます。
穂首の根元を麻糸できつく二重に巻いて止めた後、根元に焼きゴテをすばやく当てて焼き絞めます。これは、焼くことで根元の毛どうしをくっつけて、毛くずれを防ぐためと、筆軸に穂首をはめるために穂首の根元を平らに焼きそろえるために行います。 |
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穂首を筆軸に取りつけます。
ご存知のように、ひとりひとりの赤ちゃんの胎毛の量により、ひとつひとつの穂首の太さが異なっています。
このため穂首と筆軸とを接着する前に、筆軸の穴を穂首の太さに合わせて削らなければなりません。
小刀を用い、目と指先の感覚をたよりに、ひとつの穂首の太さがピタリとはまる軸穴を削り出してゆきます。
こうして削り出された軸穴に、穂首を差し入れ接着し、一本の胎毛筆が完成します。 |
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