4Q&A
Q1希釈した消毒液は、どのくらいもちますか。
A消毒用エタノールは希釈しないので、蒸発、汚れの度合いにもよりますが、7日以内に取り替えます。その他の希釈した消毒液は、毎日取り替えます。
また次亜塩素酸ナトリウム液の製品は、保管中に塩素濃度が薄くなることがあるので、有効塩素濃度を試験紙を用いて確認するようにします。
Q2消毒薬の希釈の方法はどうしたらいいですか
A消毒薬は1種類の濃度の製剤ではなく、数種類の濃度が市販されています。元の濃度が何%であるか確認しておく必要があります。
《例》
10%塩化ベンザルコニウム液より、0.2%2リットルを作るとき、使用する原液の必要量(])は、
(10/100)×]/2000×100=0.2
]=0.2×2000÷10
]=40
したがって、10%塩化ベンザルコニウム液40mlに水1960mlを加えて作ります。
ウイルスに感染する危険性
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)は、血液を媒体として感染することがあります。理容所や美容所においては、カミソリの刃などについた感染者の血液が、理容師や美容師、他のお客さんの傷口などから体内に入り、2次感染を及ぼす危険性があります。
HIVに感染して引き起こされるエイズは、免疫機能が働かなくなり、細菌やウイルス、カビなどに対する抵抗力が衰える深刻な病気です。HBV、HCVへの感染によるB型肝炎、C型肝炎は、慢性肝炎となり、それがやがて肝硬変や肝臓がんに進行する可能性があります。なかでも、C型肝炎は、自然治癒することが極めてまれであり、肝硬変の原因の半分がHCVにより引き起こされています。
しかし、HIV感染からエイズ発症までは、平均約10年という長い時間がかかります。また、B型肝炎やC型肝炎に関しても、感染後すぐには症状の出ない人が大多数です。いずれも、感染者本人が感染していることを自覚しないままに第三者に感染させる危険があるウイルスですので、理容所や美容所でも、消毒を徹底するなど十分な注意が必要です。
参考:「やさしい肝炎の話」「これだけは知っておきたいウイルス肝炎」など
((財)ウイルス肝炎研究財団)